人生航路

人生の同行者について考えてみたい。
社会人になって60年近く、好く此処まで無事に来れたものと過去を振り返り我乍ら感心する。
幾たびか死線を越えて元気で喜寿を迎える事が出来る事は曲がりなりにも折々の判断で間違いを
しなかった結果であろうか。
振り返れば毎日、毎日の中に必ず真剣に私を支え共に喜び共に悩んでくれる友人達がいた。
私を支えた身近な者の筆頭は何といっても家族で有ろう、伴侶は当然として、子供たちは大きな存在、親として最低の事しかしてやれなかったけど彼らから受け取ったエネルギーは計り知れない。
身内は当然として赤の他人の関係乍、すれ違った人間は別にして真面に向かい合った人達からは
生きる喜び、人間としての道、事業に対する支援などあらゆる応援をして貰った、人生の終着駅一歩手前で私自身をリセットすれば友人隣人あっての自分と思わざるを得ない。
何の前触れもなく先に逝ってしまった恩人たちに如何報いればよいのか、生き残った者の使命を模索するがあの世は実態がないので行く事も語る事も出来ない。
瞑目して彼らを思い起こせば彼らの面影が甦る、決まって笑顔で蘇る、黄泉の国は喜びも悲しみも悩みも苦しみも無い世界か。
今年も瞬く間に過ぎた、これからも瞬く間に過ぎて行く、私の人生航路で共に漕ぎ手になり苦楽を共にしてくれた友人達に心から感謝し迫りくる喜寿の年を迎えたい。