「長崎県の財政」事情と「石木ダム」事業


写真は川棚町石木ダム計画地域
毎月長崎県から県内全戸に配布される「つたえる県ながさき」10月号が届いた。
今月の主な特集記事は「長崎県の財政事情」と「石木ダム早期完成に向けて」であった。
平成29年度一般会計決算では国からの交付税が減少したにも関わらず税収の伸びで収支差額204億円、次年度に195億円繰り入れし9億円の黒字計上である。
4年前の収支対比では収入は24億円の微増、支出は103億円増、財政力指数、経常収支比率は全国47都道府県中で43、40位と最後尾に近接している。
今後の課題として更に行財政改革を積極的に見直しを進めていくと言及されており、町議会に身を置く者として県の努力は評価したいが、このような厳しい財政運営の中で「石木ダム」の事業推進に関しては全く理解に苦しむ一人である。
将来に禍根を残さない為に長崎県、県議会は勇気をもって見直しすべきではなかろうかと提言したい、この事業は昭和47年、佐世保市の深刻な水事情の中で起案され50年の年月が経過、当時は治水利水の両面から必要性は有ったのだろうが、この半世紀で当時の問題は殆ど解消されているのではないか、現時点で将来予測に立って事業評価すれば採択不能ではなかろうか、無駄な公共事業で県民全てに負担を強いるだけの事業になりはしないか、長崎県の公共事業として先ず県議会において真剣に議論し事業費負担者である県民全ての意思を再確認して貰いたいものだ。石木ダム事業の内容を知る議員で必要性を感じている者が果たして何人居るだろうか、議会が住民の代理者として、再検証する事は大して難しくないと思う、事例は熊本県川辺ダムにある。

 *この書き込みは新聞投稿用に書いた。