花と龍・若松港

昨年よりの計画工事「洞海湾に於ける海洋生物の海水浄化実験装置」改修の件で北九州市港湾空港事務所に赴く。
北九州の代理店・鳥取県コンサルタント・製造元の当社である、開発から3年、意外と早い展開である、オリシモ滋賀県湖北振興事務所から本年度分事業計画工事を入札したいので実勢価格の再提出を求められた・・・
3月は議会・行政監査とも過密スケジュールが組まれているので今から上手く段取りを立てないとパニックになる、過密に成れば成るほど省エネ型の行動計画を立てないと消化出来ない頭脳的な仕事が要求され個々の分野で私の力量、真価が問われる。
港湾事務所は若松港のど真ん中に有り、関門橋の方に向かえば戸畑港に続く・・・
大正から昭和の初期、三井三池・筑豊の炭鉱を筆頭に日本の石炭産業が国策に則り絶頂期を迎えていた当時の積出港若松・戸畑、沖仲仕、「ごんぞ」の親分「玉井金五郎」の半生を描いた火野葦平の自伝的小説「花と龍」の舞台である・・・
大正時代の面影を残すレトロ建物群がアチコチに現存、レトロであるが故に侘しく人々が魅かれる何かが有るのであろう。
時代も場所も異なるが松尾芭蕉「夏草や つわものどもが ゆめのあと」の句がアタマにヨギル、路地の空き地には枯れた雑草が生い茂り一層侘しさを助長する・・・。
戸畑レトロ街には無形文化財バナナの叩き売り」清水さんも現役で活躍している、時間の都合で再会を後日に期し帰路に着いた、仕事を通して人間関係が拡大し更に新たな世界が構築されていく・・・これが本来の世界である。
NBC長崎放送からスキッピー番組で報道紹介したい、との申し出あるも時間の都合で留保する、雇用促進整備機構の取材申し込み、限界集落再生団体との協働事業化、何か新しい産声が聞こえてくる予感がする・・・・
義理と人情が昔話に成ってしまった日本の社会、美徳が化石化し打算と狡猾さが横行する陳腐でイビツな社会に成ってしまった有様を「ごんぞの親分」は嘆いているはず。