私評 「国家の品格」

経営者の友人が読んでいた本を横目で見たら「国家の品格」という題の本であった、図書館の新刊案内で知っていたので「面白いか」と聞いたら「面白くない」という、題は「超一流の題」がついているのに「面白くないはずは無い」と猜疑心を持つ、もっともこの場合のオモシロイというには「教養的内容があるか」平たく言えば読んで「為に成るか」である、それを友人は「面白くない」と即座に言うので返って興味を持った、本屋で買い求めて読むことにした、作者は「藤原正彦」昭和18年生まれ、ノンフイクション作家新田次郎藤原ていの次男と紹介されている(新田次郎は私の好きな小説家で彼の本はカナリ読んだ)・・・・
数学者の視点と思考(推量)で日本、日本人を割り算シタリ掛け算で分析し描いている、抽象的な表現で「情緒と形」の必要性を説き「武士道精神」が世界を救うと定義している・・・半分ほど呼んでホントに面白くないと思う、ただオモシロイのは数学者が「倫理」を解くトコロダケ・・・数学と倫理は対極にあり接点は無い。
数学では倫理は解けない・倫理は思想思考の頭の中でナク実践する生活の中にある
従って学者が倫理を語っても実践が伴わない倫理は何の意味を果たさない。
作者の愛国心は随所に窺えるが「題が重すぎた」と思う、個人レベルで「作家の品
格」位が良かった、面白くないのは「題が良すぎて中身が伴ってない」所かと解析した、・・・題にツラレテ買った人はカナリいたはず。