知覧のサクラ

五月一日メーデーの日であるが、労働者のデモ行進は影を潜めた 考えてい観るとそれも、そのはずで現況は労働者の方が経営者より恵まれている。
労働者には労働基準法があり監督所が守ってくれるが、経営者に経営基準法は無く我が身は自分で守らなければ成らない、国地方の借金を国民一人当たりの換算すれば650万とも700万とも言われる今日であるが、国民の預金残は1兆4000億で借金対比2倍の資産である。
裏を返せば「会社は困窮しているが社員は資産があるので悠然」としている状態でねじれた現象で面白くない、本来なら頑張った会社も潤沢、社員も潤沢が正常である。
29〜30日に椎葉・都城・霧島・知覧・枕崎に行って来た、椎葉の山中は豪雨による土砂崩れで山肌が爪で抉った様に崩落があり工事対応がうまく進んでいない、4年前に行った時親切に対応してくれた産地開発の親父さんは亡くなっていたが息子さんが立派に跡継ぎをしていた、この山奥の時間が止まったような秘境の地でさえ4年すれば地形も商店街も町の表情さえも変わる、ここでも生きる為に或るものを守り、或るものから脱皮する努力が為され自然との共生と戦いが同時並行して営まれている。
知覧では戦後60年経過し改めてあの戦争の意義が問われている今日、若い人達が多数「特攻平和会館」で「神風特別攻撃隊」の歴史を真剣に参観していた、知覧のサクラは葉桜になって、なおイニシエを物語るが如く健気に枝に殉じている、国家の起す戦争に意義は無く、行き掛かり上の諍いの延長に戦争が起こる、妥当性は執行者の詭弁で如何でも捏造でき、神風の隊員は若く純粋に国の指導者を信じ、祖国の未来の為に殉じたところに悲劇がある。
彼らが生きて今日の世情を見たときに、自分達の行為を如何、考えるか。
多分、嘆くであろう・・・自分達が守るべきものが全て失われている今日の日本・・・。